THE DAYS OF WINE AND ROSES
「THE DAYS OF WINE AND ROSES」のジャズピアノ
お手本動画とコード譜で演奏方法を解説
「THE DAYS OF WINE AND ROSES」ジャズピアノのお手本
演奏:筆者(jpinfo/Midnight Jazz Piano)
「THE DAYS OF WINE AND ROSES」コード譜
|F |E♭7 |Am7 |D7 |
|Gm7 |Gm7 |B♭m7 |E♭7 |
|Am7 |Dm |Gm7 |Em7 A7|
|Dm7 |G7 |Gm7 |C7 |
|F |E♭7 |Am7 |D7 |
|Gm7 |Gm7 |B♭m7 |E♭7 |
|Am7 |Dm |Bm7 |E7 |
|Am7 Dm|Gm C7 |F |F |
作曲
Henry Mancini
小節数
32小節
演奏のポイント(一般向け)
「THE DAYS OF WINE AND ROSES」は同タイトルの映画のテーマ曲として作られました。曲調は明るいですが、お酒によって生活が崩れていく悲しい歌詞が付けられています。アカデミー賞やグラミー賞を受賞しており、現在ではジャズスタンダードとして広く親しまれています。
筆者の演奏では、落ち着いた雰囲気で演奏することに加え、テンポを一定に保つことなく、演奏に合わせて自由に速度を変化させています。このような演奏方法は音楽用語ではテンポ・ルバートと呼ばれます。特にスロー~ミディアムテンポでルバートを活用すると、落ち着いた雰囲気で、かつ哀愁のある表現を取り入れられます。セッションやグループでの演奏でルバートを取り入れるのは難しいですが、一人で演奏する場合はルバートを活かして、表現の幅を広げてみましょう。
アレンジ方法の解説(上級者向け)
続いて、筆者の演奏のアレンジを2つ紹介します。
コードのアレンジ①
1つめのコードアレンジは、4小節目の「D7」の箇所です。
|F |E♭7 |Am7 |D7 |
筆者は「D7」を「A♭7」にアレンジして演奏しています。これは、「D7」を裏コードである「A♭7」に置き換えていると解釈できます。このコードアレンジによって、「Am7→A♭7→Gm7」という半音進行の流れでコードが移り変わります。裏コードを活用することで、自然な流れのベースラインと自然な音色の変化を取り入れられるのです。
コードアレンジ②
2つめのコードアレンジは6小節目の「Gm7」です。
|Gm7 |Gm7 |B♭m7 |E♭7 |
実際の演奏では「Gm7」を「Am7」にアレンジしています。5小節目の「Gm7」から7小節目の「B♭m7」に変化する間に、中間のコードを加えることで、以下の効果が得られます。
- コードの移り変わりをスムーズにできる
- 音色を豊かにできる
筆者の演奏について
本記事の「THE DAYS OF WINE AND ROSES」の演奏は本ブログ「ジャズピアノペディア」とYouTubeチャンネル「Midnight Jazz Piano」を運営する筆者の演奏です。筆者は、アドリブソロ無しのジャズピアノ演奏でジャズの曲そのものの魅力を伝える活動をしています。多くのジャズピアニストがテーマだけの演奏をアルバムに収めているように、ジャズの曲はテーマだけでも十分魅力的なのです。これらの動画によってジャズを好きになってもらえると嬉しいです。また、演奏の解説がジャズピアノに興味を持つ方々のスキルアップの一助となれば幸いです。
他の曲の記事を見てみたい方は「ジャズスタンダード」をご覧ください。
最後まで「THE DAYS OF WINE AND ROSES」をご覧いただき、ありがとうございました。