SOMEDAY MY PRINCE WILL COME
「SOMEDAY MY PRINCE WILL COME」のジャズピアノ
お手本動画とコード譜で演奏方法を解説
「SOMEDAY MY PRINCE WILL COME」ジャズピアノのお手本
演奏:筆者(jpinfo/Midnight Jazz Piano)
「SOMEDAY MY PRINCE WILL COME」コード譜
|B♭M |D7 |E♭ |G7 |
|Cm |G7 |Cm |F7 |
|Dm |G7 |Cm |F7 |
|Dm |G7 |Cm |F7 |
|B♭M |D7 |E♭ |G7 |
|Cm |G7 |Cm |F7 |
|B♭M |D7 |E♭m |Edim |
|Dm |G7 |Cm |F7 |
作曲
Frank Churchill
小節数
32小節
筆者の演奏のポイント(一般向け)
「SOMEDAY MY PRINCE WILL COME」はディズニー映画「白雪姫」のために作曲されました。多くのジャズミュージシャンによって演奏され、ジャズの定番曲となっています。曲は3拍子のワルツになります。筆者は右手は3拍子、左手は2拍子のリズムで演奏しています。こうすることで、8分の6拍子のリズムが感じ取れるようになります。演奏者にとっては、3拍子のリズムと4拍子のリズムを感じながら演奏できるため、曲の途中でリズムの入れ替えがしやすいというメリットがあります。加えて、このような「ポリリズム」を利用することで、一風変わった複雑なアレンジとして聴き手を楽しませることもできるのです。
筆者のアレンジ方法の解説(上級者向け)
続いて、筆者のアレンジのポイントを詳しく解説していきます。
「SOMEDAY MY PRINCE WILL COME」は有名曲であるため、普通に演奏していては面白みに欠けてしまいます。上で述べたようにポリリズムを活用する他に、音色もアレンジして特色をつけていきたいところです。
アレンジポイント①
筆者の演奏の2小節目「D7」と4小節目「G7」には、特徴的な音使いを用いています。
|B♭M |D7 |E♭ |G7 |
実際の演奏では2小節目は「D7♭13th」、4小節目は「G7♭13h」として演奏しています。どちらも「♭13th」をテンションノートに用いているのが特徴です。この音はセブンスコードにおけるルート、3th、7thと同じ全音階に属するテンションノートです。それゆえ、「♭13th」を用いることでホールトーン独特の不思議な雰囲気を付け加えることができるのです。
アレンジポント②
14小節目の「G7」では裏コードを用いてコード進行を自然な流れにアレンジしています。
|Dm |G7 |Cm |F7 |
実際に用いたコードは「D♭7」です。III→VI→II→Vの進行で裏コードを用いると、ベースラインがスムーズになり自然な流れで音楽を進行させることができます。II→V進行でコードの主張が強いと感じる場合は裏コードへのアレンジは効果的です。
ピアノ楽譜
お手本よりも簡単な「SOMEDAY MY PRINCE WILL COME」のピアノの楽譜を動画で紹介しています。演奏の参考にしてください。
筆者の演奏について
本記事の「SOMEDAY MY PRINCE WILL COME」の演奏は本ブログ「ジャズピアノペディア」とYouTubeチャンネル「Midnight Jazz Piano」を運営する筆者の演奏です。筆者は、アドリブソロ無しのジャズピアノ演奏でジャズの曲そのものの魅力を伝える活動をしています。多くのジャズピアニストがテーマだけの演奏をアルバムに収めているように、ジャズの曲はテーマだけでも十分魅力的なのです。これらの動画によってジャズを好きになってもらえると嬉しいです。また、演奏の解説がジャズピアノに興味を持つ方々のスキルアップの一助となれば幸いです。
他の曲の記事を見てみたい方は「ジャズスタンダード」をご覧ください。
最後まで「SOMEDAY MY PRINCE WILL COME」をご覧いただき、ありがとうございました。