EMILY

「EMILY」のジャズピアノ

お手本動画とコード譜で演奏方法を解説

ジャズピアノのお手本

演奏:筆者(jpinfo/Midnight Jazz Piano)

コード譜

|GM7  |Em7  |Am   |D7   |
|GM7  |Dm G7|C    |F7   |
|E    |C♯m7 |F♯m  |B7   |
Em   |A7   |Am   |D7   |
|GM7  |Em7  |Am   |D7   |
|GM7  |Dm G7|C    |B7   |
|Em   |F♯7  |Bm   |E7   |
|Am   |D7   |Bm7  |E7   |
|Am   |Cm   |Bm   |E7   |
|Am   |D7   |G    |G    |

作曲

Johnny Mandel

小節数

40小節

筆者の演奏のポイント(一般向け)

「EMILY」は映画の主題歌として作成され、現在ではジャズスタンダードとして定着している曲のひとつです。メロディーがきれいな3拍子の曲なので、3拍子に合わせた弾き方をしています。左手の弾き方の基本形として1拍目はベース音、2拍目はコードとなります。筆者の演奏では3拍目は次の小節の1泊目に来るベース音の半音上、もしくはコードを和音で弾いています。どちらか一方だけの弾き方だと、単調になってしまいますので注意が必要です。パターンを組み合わせたり、時折弾き方を変えたりすると良いでしょう。
例えば、筆者の演奏の6小節目ではバッキングの音を短く切ることで、曲調に変化をつけています。時折リズムに変化を持たせると、曲が単調にならずに済み、演奏に抑揚をつけられるのです。
16小節目にはジャズらしい音使いとしてホールトーンという音階の音使いをとっています。不思議な和音を用いることにより、きれいなメロディーの曲でもジャズの雰囲気をつくれるのです。また、不思議な雰囲気の音を出すと、曲の切れ目を作れるメリットがあります。16小節という区切りの良い位置で使うことで、その前と後の音楽を区切る効果が出せるのです。ホールトーンはやみくもに使うのではなく、ここぞという場面で使うことが大切です。

筆者のアレンジ方法の解説(上級者向け)

きれいなメロディーの曲をその良さを活かしながらジャズとして演奏にするためには、さりげなくジャズらしい弾き方にアレンジする必要があります。筆者の演奏で実践している弾き方4つを解説していきます。

アレンジ①
1つ目のコードアレンジは4小節目の「D7」です。実際の演奏では裏コード「A♭7alt」に変えて演奏しています。ベースラインのつながりもスムーズになり、ジャズらしい音使いになります。


|GM7  |Em7  |Am   |D7   

アレンジ②
2つ目のアレンジは、5小節目の「GM7」です。実際の演奏では、ベースラインを「G」→「F♯」→「E」と下げ、次の小節のルート音「D」に滑らかにつなげています。

GM7  |Dm G7|C    |F7   |

アレンジ③
3つ目のアレンジは、16小節目に現れる「D7」です。前述したように不思議な雰囲気が出るホールトーンの音使いを使っています。

Em   |A7   |Am   |D7   

筆者の演奏では「D7」にテンションノート「♯5」を加えて「D7♯5」にアレンジすることでホールトーンを表現しています。具体的には「D, F♯, B♭」の3音を長3度の和音として弾くと、不思議な雰囲気を良く表現できます。

アレンジ④
4つ目のアレンジは、ベースラインをスムーズにすることです。特に25~33小節目のマイナーコードでは、すべての箇所でベースラインを付け足しています。

Em   |F♯7  |Bm   |E7   |
Am   |D7   |Bm7  |E7   |

実際の変化は下記のとおりです。
「Em」のベースラインは「E」→「F♯」「G」
「Bm」のベースラインは「B」→「C♯」「D」
「Am」のベースラインは「A」→「B」「C」
繰り返しベースラインをスムーズすることで、曲全体としてその箇所に曲調の変化をつけることができます。曲調の変化の付け方に迷った時は、ベースラインの変化を考えてみると良いでしょう。

筆者の演奏について

本記事の「EMILY」の演奏は本ブログ「ジャズピアノペディア」とYouTubeチャンネル「Midnight Jazz Piano」を運営する筆者の演奏です。筆者は、アドリブソロ無しのジャズピアノ演奏でジャズの曲そのものの魅力を伝える活動をしています。多くのジャズピアニストがテーマだけの演奏をアルバムに収めているように、ジャズの曲はテーマだけでも十分魅力的なのです。これらの動画によってジャズを好きになってもらえると嬉しいです。また、演奏の解説がジャズピアノに興味を持つ方々のスキルアップの一助となれば幸いです。

最後まで「EMILY」をご覧いただき、ありがとうございました。